ぶっちゃけ770

こんばんわ、嫌いなものは神のREDです。


「やっぱり神様なんていなかったね」が主な泣き声の野生動物です、見かけたら保護してやってください。というように、現世の生物は保護できるんですけれども、絶滅した生物は化石から検証するしかありません。


あのー、恐竜好きっ子の少年時代を過ごした人なら聞いたことあるでしょう、カミナリ竜って連中、いますよね。竜脚類っていいます。よく恐竜図鑑に載ってたのはブラキオサウルスですけど、アルゼンチンサウルスとかアパトサウルスとか、そういった首の長い恐竜です。主に繁栄してたのはジュラ紀ですが、白亜紀にもいました。でっかいの、超巨大で首がながーい!恐竜ね。『恐竜』って聞いて思い浮かべる、割とステレオタイプなシルエットだと思います。


彼らはその長い首からですね、キリンのように高い所の葉を食べていたと、かつては想像されてました。首を長くすることで、他の恐竜には届かない葉を食べて、生存競争を有利にしていた、と。まるっきりキリンと同じですね。


しかしある日、あまりに巨体で、計算上重力に逆らえないだろうと試算されました。というわけで、今度は浮力を利用して生活していた、つまり水中にいて、長い首を上げて、頭だけ水上に出していたんだろうという解釈がされるようになりました。あれだ、よくシルエットが出てくる、水面に頭だけを出してるネッシーみたいな、あんな感じで暮らしてたと。まあ水中なら重力は関係ないしね。


ところが更なる計算で、肺が水中生活に耐えれないんじゃない?圧迫されて?みたいな計算がされて、追い討ちとして陸地の足跡の化石などが発見されて、やっぱり陸で生活してたと戻ってきました。ところが陸に戻すと長い首の問題が再浮上。あのー、キリンって物凄く高い所に頭がくるじゃないですか、地上6メートル。それだけ心臓から遠いわけで、物凄い強力な心臓で、とてつもない血圧がないと頭まで血が回りません。そのためにキリンの心臓は超強力だし、その血圧に耐えられるよう血管やリンパ管も頑丈です、皮膚なんか戦闘機のパイロットスーツ並みの強度があるらしい。


で、キリンですらそうなのに、竜脚類はキリンの3倍とかそれ以上の高さに頭がある。そんな所に血を送る心臓など物理的に無理だし、首を持ち上げる筋力も存在しない。もしかして首は高く上げてなかったんじゃないのか?キリンみたいに首を持ち上げることは不可能だから、竜脚類のその長い首は、地面と水平くらいだったんだろうな。で、尻尾も長くして、つり橋というかヤジロベーというか、まあそんな感じでバランスをとって生きていたんじゃないかなー、と考えられるようになりました。今、2009年の時点で、ここまでです。


ちょっと二転三転しすぎというツッコミは絶滅種だから仕方がない、せめて現世に近縁の種でもいればいいんですけど、恐竜は全て1匹残らず絶滅したからしょうがないんですけど。その、コロコロ変わることは仕方ないんですけど、恐竜学といえば昔は生物学のみで片付けられていたのが、物理学的なアプローチがされるようになったという話なんですけど。あの、確かに首を地面と水平にして、身体の方に重心を持ってきてバランスが取れるように尻尾をこういう風に……って、それで物理的には納得なんですよ、だから最近の定説になってるんですけど。


そこで生物学的な観点に帰ってくると、ですね、今度は首が長い理由がなくなってしまってるじゃないですか。びっくりしたわー、なんか理論的に整合性が取れてるから、どこにも間違ってるところが見当たらないから、みんなとりあえず納得してるけど、よくよく考えると無意味な生物になっちゃってるよね。やっぱり収斂進化という事象が地球上の生物ではかなり多いことからも、首はキリンのように高く上げて、高い所の葉を食ってたというのが蓋然性は高いんですよ。あの首が、最も役に立つのはそれだし、逆にそれ以外だと首が短くなる方向へ進化するんじゃないかなあ?


だから、そういう前提で物理的な問題を解決していった方が真実へ近づくと思うんですよ。えーっと、問題は血圧と心臓の問題と、重力の問題でしょ?キリンをベースに考えると、竜脚類の心臓はその三倍以上として、外から肉が盛り上がって見えるくらい巨大な心臓になるとか、その血圧に耐えられる血管や皮膚がねーよ、ってことね。これはだな、胸の所にあるメインの心臓のほかに、首の途中か、もしくは頭部か延髄の辺りにサブの心臓があったんじゃないかと僕は提唱するね。心臓ってのはただのポンプだし、人工心臓だってかなり早い段階で実用化されてるし、内臓の中ではかなり単純なつくりの部類なので、ありえるだろ。実際に、サブの心臓を持っている生物もいっぱいいるし。これで血圧の問題は難なくクリア。


あとは重力でしょ……そうだな、筋肉の断面積を増やすのにも限界があるしな……っていうか面積は2乗で体積は3乗だから、増やせば増やすほどダメになっていくな……そうか、重力そのものを小さくすればよくね?やっべ、天才。まず月が今よりもずっと近くにあった。それから重力は引力と遠心力の合力だから、今より自転速度が速かった、高速で回転してたので地球の外側へ向かう遠心力が強く働いてた。それから地球の密度が今よりずっと均一だった。ほら、地球は巨視的に見ると流体だから重いものは沈むし軽いものは浮かぶので、重い金属的なものは地球の中心部に沈んで核になってます。逆に軽い岩石質、特に花崗岩とかは大陸地殻としてマントルの上に浮いているようなもんです。で、例えば地表の方は密度は4g/cm3くらいで、核のほうは15g/cm3とかありますから、かなり違う。それがもっと、分化する前で、密度が表層も中心部も均一だったら、引力は今より小さいかもしれない。遠心力が大きく、引力が減ってるので、つまり重力は現在の地球よりかなり小さかったと考えられる。例えば昆虫など、外骨格の生物が現代よりずっと巨大なのも、重力が小さかった説の裏付けのひとつである。


誰か証拠を見つけて欲しい。だが言っておくが、この説を最初に提唱したのはこの僕・REDだということを忘れずに頼む。つまり、竜脚類はキリンのように首を長くすることで、高い所の葉を食べる生存戦略をとっていた。そのため、頭部へ血液を送るため、複数個の心臓を持っていたと考えられる。このような巨大な身体を維持できたのも、中生代の地球が今より重力の小さな惑星だったということが大きな要素である。


やばいな、もしかして僕ってば天才なんじゃなかろうか……(ゴクリ)。金と暇を持て余した富豪なんかは、パトロンになると良いですよ。この仮説を立証する研究を始めます、手始めに竜脚類の全身骨格を発掘しに、北米に渡ります、活動資金として3億円ほど融資してください。更に、岩石磁気と結晶構造から過去の、古重力についてのプロジェクトも発足しますので50億円くらい募集したいと思います。一口1000万円から!


天才だなあ、詐欺の。