ぶっちゃけ753

畜生……この世の全てを火の海に沈めてやる……が口癖のREDです、皆様ごきげんよう


まあ、こんなクソみたいな人生を送っていたら、こんな口癖になるのもむべなるかな。この宇宙そのものが諸悪の根源である事は疑う余地無し。宇宙がなければ差別も貧困も戦争も存在しなかった。全ては宇宙のせい。消え去るべき。少なくとも地球くらいは粉々になってくれたっていいだろう?可哀想な僕の願い、ひとつくらい叶ったっていいだろ。


と、怨恨を綴るとキリがないので変えますが、あのー、アマミノクロウサギ訴訟って裁判があるんですよ。奄美大島にゴルフ場を作ろうとしてね、アマミノクロウサギを筆頭とした希少種が絶滅の危機に晒されるんじゃないかと危惧した環境団体だか地元住民だかが、ゴルフ場の建設反対を掲げて裁判を起こそうとしたんですよ。


ところがあれだ、裁判を起こす権利が誰にもなかった。裁判を起こすという事は直接的に不利益とか被害があるからでして、ゴルフ場は居住区とかけ離れた無人の荒野に作ろうとしていたので、直接困る人がいなかったんですね。つまり、ゴルフ場を訴える資格のある被害者が存在してなかった。で、ほら、アマミノクロウサギが困ってるじゃん、アマミノクロウサギを原告として裁判を起こせばいいんじゃね?とかいうトンデモ理論で起きた裁判がアマミノクロウサギ訴訟です。


えっと、結末としてはウサギが原告とか有り得ないし、棄却!って感じで闇に葬られたんですけどね。でも待てよ、例えばウサギが減れば植物の生態系が崩れるし、競合種が減るのでネズミとか害獣も増える。それに食物連鎖のピラミッドが脆弱になるじゃん。


例えばアフリカでさ、ライオンの餌になる動物は色んな種類がいるわけじゃん。ヌーがいて、トムソンガゼルがいて、シマウマがいて、みたいな。ところがそれがヌーだけになったらどうします?シマウマやガゼルがいなくなって、草を独り占めできるので、一時はヌーが増えるでしょう。でも一種だけってのは危うい、例えばヌーインフルエンザが流行ってヌーがいなくなったら、ライオンもお仕舞いだわ。


で、種の多様性が失われるっていう事はどういうことかというと、前述のヌーインフルエンザの例でもそうなんですけど、遺伝子のプールが減るってことですからね。仮に凄まじい感染力と致死率を誇るウィルスが流行したとするでしょう、そのとき、たくさんの種類がいれば、どこかからワクチンが摂取できるかもしれないし、よしんば蔓延したとしてもどれかひとつくらいは生き残るべ、って考えられます。種が少なかったらいきなり全滅する可能性もありますからね。近親交配とかで貧弱になっていくのも、同じようなもんです。


つまり、リスクを背負ったわけですよ、アマミノクロウサギを減らすようなゴルフ場建設によって。全人類規模で。ほんの少しですが。従って、地球に住む全ての存在に原告としての資格があるはず。ぶっちゃけ遠く離れた北海道ですけど、僕が訴えたって構わないはず、被害者だし。ゴルフ場建設のせいで絶滅のリスクが高まった!とか、言っちゃえば、さ。


あー、でもそこまで行くと、ゴルフが出来ないストレスとかで、社長とか社員をいじめたりするかもしれない。仕事能率も下がり株価も下落、不況→恐慌→持てる国と持たざる国の格差→植民地戦争→世界大戦→世界は核の炎に包まれた……というシナリオも考えられるのでどっちもどっちか。


やはり、地球は滅ぶべき。