ぶっちゃけ380

世界に、たったひとりきりの少年の物語。


それはとても美しくて、悲しい幻想世界なんです。広い世界にたったひとり、それはどんなに悲しい物語でしょう。


それはひとりの少年がいる所から始まります。たったひとりの少年は寂しくて、悲しくて。ある時強く願ったんです。


「友達が欲しい」


その世界は誰もいませんでしたが、樹脂が落ちていました。少年は樹脂を拾って集めて、友達を作ろうと思いました。くる日も、くる日も、ひとりでも、あきらめず、樹脂を集めます。


少年はずっと、ずっと願いました。すると不思議な事が起きました。フィギュアはひとりで動き出します。少年は駆けよって抱きしめました。―――そして、少年はひとりきりじゃなくなりました。


少年とフィギュアは旅をするんです。ひとりきりの世界から抜け出すためです。フィギュアはその世界の他に暖かい世界を知っていたから。ふたりで旅をして……その先で、歌を歌うんです。ぷりっきゅあっ♪ぷりっきゅあっ♪


精神分析とかしたら大変な事になるのでしょう。