ぶっちゃけ156

こんにちわ、REDです。昨日今日と、僕の大学の先生の友達の先生が、っていうとわかりにくい。とにかく、他の大学の先生が、ウチの大学の先生に「地層が見たい」みたいな感じでやってきたのです。その先生の研究室の学生と共に。んで、僕も参加してきました。


楽しかったんですけれども、僕が修士論文の対象にしている地層も見学地点に入っていたのでビビリまくりでした。あうぐぅ、色々訊かれたらしどろもどろマンになってしまうし、難しい事とか解らない事を訊かれたら確実に挙動不審になる……ってな感じで。「ここはコイツの専門だから、コイツになんでも質問するといい」みたいな、明らかに余計なアシストまで加わる始末。そんな事を言ったら質問されてしまう。僕は他人と普通に喋れないという社会生活を送る上でのハンディキャップを背負っているというのに。聞き取れない声量でぼそぼそと呟くのみですよ、当然目とか、見れないし。


でも学生っていうのは無邪気に残酷なものです。


「あ、院生さん、質問いいですか?」
「あ、あうぅ……(いきなり挙動不審)」
「これは何て貝の化石ですか?」
「あー、多分Neogenellaっていう貝(自信がない)」
「さっきの崖と地層の向きが違いますよね、どうしてなんですか?」
「あー、多分半ベーズンになってるんだと思うけれども……(自信がない)」
「この層の模様がうねうねっとしているのはなんですか?」
「あー、ハンモック状斜交葉理だね、HCSって書いておくといいかも……」
「HSCってなんの略ですか?」
「え……あー、その……ハンモック状斜交葉理を表す記号(限界)」
「なんでこんなのができるんですか?」
「これは波の……影響で……その、ストームとか……波浪限界時堆積ぶ……つ……(極限)」


あーあーあー、もう駄目です。僕を見ないで下さい!誰も話し掛けないで下さい!むぎゃあああ、オタクはなぁ、心が優しすぎるが故に、傷付くのが嫌で、他人と話す事ができない種族なんですよ!破裂する。なんで慌ててるの?簡単な質問じゃんとかなんとか?わかってますよ、Hummocky Cross Stratificationの略だよ!波で削られたり運ばれたりして形成された成層構造だよ!


……でも喋れないんだ。そうじゃなかったら観葉植物に名前を付けて友達だと思ったりしないし、ゲームの主人公の名前を自分にしたりしませんよ。チャットでさえできないんだから。いいか、よく聞けよ……僕はネットゲームすらできない悲しい人格を所有しているのですよ!他人をダンジョンに誘えないし、誘われても怖くて返事が出来ません!はは……夢も希望もない人生・イズ・マイ・ライフ!


「や、RED、お前わかってるだろ?ちゃんと答えろよ」
「その……急にボールが来たから……」


ウケた。なるほどね、こういうのでいいのか。