ぶっちゃけ84

こんにちわ皆様、お元気でしょうか?僕はREDという者です。この文章を書いています。やや馬鹿です。あのー、自覚のある馬鹿っていうのは非常にウザいよね、ってよく言われるんですけれども、そういうタイプの人間です。


で、例によってそんな挨拶とは何の関係もない話題になるんですけれども、バイトに行きたくない。「またかよ……」って呟いた人、正解。僕も自分で思いました、「またかよ……」って。や、でも今日の行きたくない加減は通常の比じゃありません、普段の『家庭教師行きたくない度』を100だとすると、今日は6億くらいです。どうしてかっていうと、ほら、先週は離島に実習という名目で遊びに行ったので家庭教師はお休みしたんですよ。で、家庭教師のない生活に慣れてしまった、という話。


フェリーの上から臨む大海原に心を洗われ、絶壁の海鳥の造巣に感動し、海の幸に舌鼓を打ってきました。命の洗濯というやつですよ。めっちゃ綺麗に掃除とかやったら汚すのが惜しくなってくるでしょう?あー、買ったばかりの携帯電話の画面には透明なビニールみたいなのが貼り付けてありますけれども、なかなか剥がしませんよね?それと同じです。行ったら心が荒んでしまう。家庭教師の生徒の連中、あいつらってすべからく死んだような目をしてますからね。僕が出した宿題も全然やらないし、宿題をやらないせいで問題の練習量が圧倒的に足りない、よって学習内容が定着しない、だから先週と同じ内容を説明する、という悪夢のようなスパイラルを見せ付けてくる。未曾有のナイトメア。まあ生徒が10人いたら、一人くらいは真面目な子ですけど、残り8人は目が死んでる、そして最後の一人は確実に魔大陸の出現を企んでる。ぶっちゃけあの子の家のあのドア、封魔壁だと僕は睨んでます。


行きたくねー、いつものように開口一番「じゃあ宿題見せて」「やってません……」という僕の心を殺伐とさせるやり取りから始まって、5分ほど何故宿題が出来なかったかという言い訳(部活が忙しかった、社会が悪い、召喚獣を魔石化するのに手間取った等々)を聞かされる。おーい、世界より先に僕の心が崩壊するよ。せっかく綺麗に洗われた心が、再び毒されていく。だから家庭教師っていうのは嫌なんです、ちょっとは僕の言う事を聞け、聞く気がないなら辞めてくれ、それがお互いのためだろう?


しかし、僕は勉強について困っている子供がいる限り、歯を食いしばって家庭教師を続けようと思う。それが運命である。たとえ宿題をやらなくても、まあやった時ほどではないにせよ僅かながら理解度は高まっているし、教師の方から投げ出してはいけないと思うんですよ。根気が大切です。だから内心はどうあれ、実際には楽しく会話をしますし、比較的一生懸命に勉強を教えます。それに驚くほど自給が高給だしね。ぶっちゃけると家庭教師以外のバイトをやろうとした事もあるんですけれども、自給が低過ぎて、やる気がみるみる内になくなっていきましたからね。やる気の減退速度があまりにも早すぎて見えなかった、っていうか逆に残像さえ見えてた。


つまり、最も汚れているのは僕の心だ、という話。