ぶっちゃけ20

人間、余裕がないと楽しいって感情は芽生えませんよね。


雪って降ったり止んだりするので地層みたいに積み重なっていくじゃないですか。で雪原を切って断面を見てみたりとか、あと雪景色の中を散歩したり、降ってきた雪を丁寧に捕獲して雪の結晶を顕微鏡で見てみたりとか。うんうん、そんな実習。や、帰ってきてね、感想を言うならば凄く楽しかったんですわ。でね、こういう事もやり方次第だなぁ、って。


もしもこれが『綺麗な完全体の結晶を捕獲し、標本にするまで外でずっと観察』っていうのだったら膝をついていたと思うんですよ。寒くなったら暖を取りながら、とかいかないわけですよ。「さみー、死ぬ、っていうか死にたい」とか「あー、結晶ちょっとだけ欠けてるし、愕然とするわあ」とか「雪うざい、降るな」とか「この雪が全部カレーだったらなぁ……」とかとんでもない事ばっかり言っていたと思うんですよ。楽しかったのは、余裕のおかげなんです。「わあ!結晶、綺麗だなぁ!」とか、雪まみれになっても「うひょう、楽しー!」とか言っていたのも、余裕と遊び心のおかげ。


これ、応用できないかな?例えばつまらない事、あー、あれよ、レポートとか?嫌ですよね、レポート。まだ専門の授業なら頑張れるんですけれども、全然興味がないけれども必修だから取っているなんて授業のレポート、書きながら「バルス」とか呟いてますもん。あー、あの先生の両手の中指が総じてコマ結びになれ!とか思っちゃうもん。


そこに余裕というスパイスを加える。


余裕を持って、ああ、例えば提出期限の3日前とかから少しずつ書き始める。それから資料がなくて大慌て、そんな状況では余裕を失ってしまうので、下調べとか参考資料とかをしっかり準備する。音楽もかけて、コーヒー入れて、タバコもちゃんと買っておいて、ゆったりと、レポートも余裕を持って書けば若干楽しさを見出せそうだし、楽に書き上がると思う。凄い事に気が付いた、僕って凄い。そうか、どうして今まで気付かなかったんだろう、今度からは余裕を持って書こう、えっへっへ。やっぱ大事なのは余裕ですよね。


だから留年間際になったりしたのか、なるほどね。