ぶっちゃけ3

今、大根が熱い。


昨年噂になった、アスファルトを突き破って生えてきた『ど根性大根』、結局心無い何者かに切られてしまったんですけれども、生物学者さん?何だか仰々しい人たちが集まって、残った葉の部分からど根性大根の遺伝子を取り出そう、保存しようという動きがあるんだそうです。


何かノリはどこかの馬鹿な大学生と同じですよね。やっている事が学園祭か遺伝子の保存かという違いだけで、馬鹿な事ほど真剣に、本気でやったほうが面白いっていうノリのまま。何か通じる所があるように感じます。


まあそれはいいや。別にいい。ただ、植物の種子やその前の卵や花粉なんかって滅茶苦茶頑丈なんですよ。どんな強力な酸を使ってもなかなか壊れないし、凍ったって平気、ちょっとやそっとじゃビクともしないんです。だから変な所に落ちても耐えて耐えて、発芽するのに適した場面になるのを待つそうです。でもさ、ど根性大根、あいつ待ちきれなくて、アスファルトの上に落ちたのに「や、俺、ここでもイケるんじゃね?」みたいな感じで無理矢理発芽したんですよね。せっかちで、向こう見ずな大根。大根界の特攻隊長。


そんなのの遺伝子を保存して大丈夫なんですかね?将来復元した時も、種を蒔いてから発芽まで通常2〜3日かかるのに、何か2時間くらいで芽、出るの。「水とか、撒いてもらうのを待ってるなんて俺には出来ん!待ちきれない!」みたいな感じで。発芽したら発芽したで「俺、このままでも結構イケてるじゃん!」って感じで双葉のままでいたりして。大人なんかにならないぞ、っていう。そんなパンキッシュな大根。ずっと子葉なの。あ、それはかいわれ大根か。


ど根性大根が何故かかいわれになってしまった。何か茎とか白いし、ひょろひょろなの。楽しみだなあ、遺伝子の取り出しに成功したら、早く復元して欲しいものです。凄くがっかりする、研究者一同、何でかいわれ状態より成長しないんだ!?実験は失敗だ!みたいな。


でも、アスファルトに蒔いても生える。そこは譲らない。