ぶっちゃけ901

納得いかないことがあるんですよ。


光よりも速いものはない、っていうのは、まあアインシュタインを引き合いに出すまでもなく提唱されてから現在まで様々な方法で証明されてきてます。まあ、光より速いものがあれば、夢の技術も実現へ近付くので、大半は「光より速いものだって存在するはずだ!俺が証明してみせる!」という動機で検証するんですけどね。結局は、あー、やっぱ光最強だわー、って結果に。


でも、それに反論する意見があるんですよ。光より速いものは、事実の伝わる速さなんだって。例を挙げると、宇宙の彼方に男性宇宙飛行士がいました。で、地球においてきた妻が子供を産んだら、宇宙飛行士はその瞬間に父親に変わるんだってさ。男が父親に変わるという事実は、光よりも速く…って、何を言ってるんだよ、ばーかばーか、お前の母ちゃん見つめ合うと素直におしゃべりできない!


物理的に何も変わってないじゃないか。父親になる前となったあとの男で何が違うんだよ。守るものを得た強さだけじゃねーか。これを光よりも速いとは認めたくない。でも、一見すると「あー、はいはい、なるほど!」みたいな感じを醸し出すので、確かにそうだ、と言う人が多い。くっそー、何も伝わってないからね、宇宙の彼方に何が伝播したというのだ、何もないだろう。その、父親になるっていう事実は波動でも粒子でもないだろうが。


これね、僕が初めて聞いてから、納得しないことなんですけど、すっごいモヤモヤするんです。何故かというと、これを「なるほど!」って思っちゃう人を説得できないから。この「事実が伝わる」っていう現象が、「光が伝わる」とか「熱が伝わる」とか音とか電気とか、そういうものと同列に捉えられてるからなんですけど。父親になる前と、なった後と、物理的には何の変化もないじゃないですか、エネルギー的に。『事実』という名の粒子やら波動やらのエネルギーが存在してるのか、っていう。で、そう説明しても、何が違うの?っていう感じで、全く理解してくれない。むっちゃイライラする。もどかしさMAX。


「俺、彼女のために何もしてあげられないのが悔しくて……」みたいな場面を映画やドラマとか、漫画とかで見ると、いつもこの事を思い出してしまう。その気持ち、よくわかるよ、だって、僕もだから!って共感する。伝わらないんだよ!この思い!


そんな話を友人にしたら、その話、3回目だよ、って言われた。でも、ちょっとキレ気味だけど「もう、分かったから!ちょっと黙ってろ!」って言ってくれたので、僕の思いは伝わったのかなーって思った。分かってくれてありがとう。


……何で怒ってるの?