ぶっちゃけ105

あのー、中田英寿が引退ですってね。


まだ29歳でしょう?まあ早いですよね。ペルージャやローマの時代が特に思い返されます。少し切ない気分になりますね。あの頃の中田は本当に輝いていて、熱く、カッコよく、イタリア語もすぐにマスターしたし、トッティの控えに甘んじていた時も決して腐らず、誰よりも練習して……中田は僕の憧れの人のひとりでした。


引退は、ワールドカップ前に決めていた事だそうです。それを、大会前に言う事は彼の美学に反していたのでしょう。例えば、ジダンのように、これで最後だという気持ちでチームがまとまる事も出来たかもしれません。しかし、中田はそれをやりませんでした。ついに最後までバラバラだった日本代表の心ですが、中田は必死で訴えかけていました。でも、そんな彼を疎ましく思っている連中しかいませんでした。練習前のアップの時も、中田だけ一人ぼっちでした。ブラジル戦で涙を流していました。


そんな姿を、中田はキツイ言葉ばかり言ってるだけだとか、リーダーシップがないとか、批判している人もいます。馬鹿じゃないのか。最後のブラジル戦は全員が意地を見せてくれましたけれども、クロアチア戦、オーストラリア線では最後まで走っていたのは中田ひとりだったじゃないか。これがチームの温度差だと、不協和音だというなら悪いのは戦わなかった連中じゃないか。精一杯、本気で戦っている奴を嘲笑し、長いものには巻かれろ的な態度を取っている連中が擁護されるような世界なら、本気で滅んでもいいと思います。


人は自分にないものに憧れると以前にも書きましたけど、僕は悪いところがあってもなあなあの精神でへらへら笑うタイプの人間なのかな?げっ、駄目じゃん。まあ僕の事はどうでもいいや。


中田、ありがとう。